1 目的
この実施要領は、別に定めるもののほか、日米了解事項覚書に基づき国産する誘導武器等の契約に係る官有技術資料の統制及び管理について必要な事項を定めることを目的とする。
2 用語の意義
この実施要領において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1)本部長 装備本部長をいう。
(2)担当官 支出負担行為担当官又は分任支出負担行為担当官をいう。
(3)支部長等 支部長及び事務所長をいう。
(4)主管支部長等 契約相手方が主として官有技術資料を管理する工場を管轄する支部長等をいう。
(5)幕僚長 統合幕僚長、陸上幕僚長、海上幕僚長及び航空幕僚長をいう。
(6)企業等 契約相手方及び下請負者(再下請負者を含む。)をいう。
(7)官有技術資料 誘導武器等に関する次の区分の技術資料をいう。
ア 原資料 日米了解事項覚書に基づき、米国政府から供与された資料及び関係する幕僚長の指定する方法により日本国政府に代わって企業が受領し、報告した資料をいう。
イ 原図 契約相手方において、原資料を複製して翻訳、インチ・ミリ換算及び承認された技術変更提案により加筆改定したもの並びに原資料を翻訳して新たに作成したものをいう。
ウ 複製資料 原資料及び原図を複製したもの及びこれらを再複製したものをいう。
3 企業等が行う官有技術資料の管理に対する監督
(1)主管支部長等は、「日米了解事項覚書に関する特約条項」第11条に基づく契約相手方の管理規程の作成・届出及び第12条に基づく契約相手方と企業等間の取決め文書の作成・届出について、「日米了解事項覚書に関する特約事項に係る事務処理要領について(通達)」(装本総第77号 18.7.31)により促進を図るものとする。
(2)支部長等は、企業等が行う官有技術資料の管理に対し、継続的に監督を行うものとする。ただし、特別防衛秘密に属する官有技術資料については、第5項によるほか特別防衛秘密の保護に関する訓令(昭和33年防衛庁訓令第51号)及び特別防衛秘密の保護に関する特約条項に基づくものとする。
4 官有技術資料の区分及び名称
報告等に用いる官有技術資料の区分及び資料名称は、付紙第1によるものとする。
5 官有技術資料の識別
支部長等は、官有技術資料を管理する企業等に対し、付紙第2に示す要領により識別表示を行わせるものとする。
6 官有技術資料の配布及び複製
(1)主管支部長等は、契約相手方が官有技術資料の配布又は複製をしようとする場合には、あらかじめ当該相手方に対し、配布先又は複製場所を一括させ、官有技術資料配布先・複製場所設定申請書(別記様式第1)により申請させるものとする。ただし、主管支部長等は、契約相手方が同種の契約を継続して締結し、かつ、申請しようとする内容が既に承認を得ているものと同一である場合については、当該申請は、これを省略させることができるものとする。
(2)主管支部長等は、前号による申請書を受理した場合には、その内容を審査の上、誘導武器課長へ送付するものとする。
(3)誘導武器課長は、前号による申請書の送付を受けた場合には、その内容を確認の上、担当官の承認を受けるものとする。
(4)誘導武器課長は、前号の承認を受けた場合には、主管支部長等を経由して契約相手方へ通知するとともに、関係する支部長等へその写しを送付するものとする。
また、必要に応じ本部長の決裁を受け、関係する幕僚長へ通知するものとする。
(5)支部長等は、第1号による申請の対象となった企業等(以下「対象企業等」という。)が官有技術資料を配布又は複製した場合には、当該企業等に対し官有技術資料配布・複製実施報告書(別記様式第2−1又は2−2)を四半期ごとに提出させ、その内容を確認するものとする。
7 官有技術資料の貸出
(1)支部長等は、対象企業等がその他の企業等に官有技術資料を貸出す場合には、あらかじめ対象企業等に対し、官有技術資料貸出届出書(別記様式第3)を提出させ、その内容を審査の上、確認するものとする。
(2)貸出できる範囲は複製資料のみとし、その期間は原則として12箇月以内とする。また、貸出先の企業等での複製及び処分は実施させないものとする。
(3)支部長等は、対象企業等が貸出を行なった場合には、当該企業等の貸出先の企業等に対する管理状況を継続的に監督し、管理の徹底を図らせるものとする。
8 官有技術資料の返納
(1)官への返納
ア 主管支部長等は、契約相手方に原資料を返納させる場合には、契約書等の定めるところにより実施させるものとする。
イ 主管支部長等は、契約相手方から官への原図及び複製資料の返納は実施させないものとする。
(2)契約相手方への返納
ア 支部長等は、下請負者から契約相手方へ官有技術資料を返納させる場合は、当該相手方の定めるところによる。
イ 主管支部長等は、契約相手方に対し、前アによる内容を関係する支部長等へ通知させるものとする。
9 官有技術資料の処分
(1)原資料の処分
原資料の処分は行わせないものとする。
(2)原図及び複製資料の処分
ア 原図の処分
(ア)主管支部長等は、契約相手方が原図を処分しようとする場合には、当該相手方に対し、対象企業等の分を一括して官有技術資料処分申請書(別記様式第4)により申請させるものとする。
(イ)主管支部長等は、ア(ア)による処分申請を受け、当該申請が適当であると認めた場合には、これを承認し、契約相手方へ通知するとともにその写しを関係する支部長等へ送付するものとする。また、当該申請書の取扱いを保留した場合には、意見を付して誘導武器課長へ通知するものとする。
(ウ)誘導武器課長は、ア(イ)の通知を受けた場合には、関係する幕僚監部の、担当する課長と、当該申請書の取扱いについて協議を行い、その結果を主管支部長等へ通知するものとする。
(エ)主管支部長等は、ア(ウ)により、当該申請書の取扱いを行うものとする。
イ 複製資料の処分
(ア)支部長等は、対象企業等が複製資料を処分しようとする場合には、当該企業等に対し官有技術資料処分申請書(別記様式第4)により申請させるものとする。
(イ)支部長等は、イ(ア)による処分申請を受け、当該申請が適当であると認めた場合には、これを承認し、当該企業等へ通知するものとする。
ウ 処分の実施
(ア)原図及び複製資料の処分場所は、契約相手方の定めるところによるものとする。
(イ)支部長等は、対象企業等が原図又は複製資料を処分する場合には、その指名するものを立会させるものとする。
(ウ)支部長等は、対象企業等が原図又は複製資料の処分を行った場合には、当該企業等に対し、資料の名称、処分の日時、実施者、区分、数量、処分の理由及び支部等の立会者等の必要事項を記録した簿冊等を整備させるものとする。
10 官有技術資料の提示又は送達の依頼
(1)誘導武器課長は、関係する幕僚長から、官有技術資料の提示又は送達に関して依頼があった場合には、担当官の承認を得て、主管支部長等を経由して、契約相手方へ通知するとともに、その写しを関係する支部長等へ送付するものとする。この場合において、配布及び複製に関する第6項第1号の申請は必要ないものとする。
(2)支部長等は、対象企業等が前号により、官有技術資料を複製した場合の確認は、第6項第5号によるものとする。
11 官有技術資料の管理状況の点検等
(1)支部長等は、企業等に対し毎年3/四半期を基準として、次の各号に掲げる項目について点検を実施するものとする。
ア 官有技術資料の各現況表と接授帳票との照合
イ 官有技術資料の使用、整理及び保管状況
ウ 貸出に関する管理状況
エ 保管簿冊等の整備状況
オ 官有技術資料の識別表示状況
カ 技術変更提案等に基づく官有技術資料の整備状況
キ 官有技術資料に関する管理規程等の整備状況
(2)支部長等は、本部長が命じた場合又は自ら必要と認めた場合には、臨時に点検を実施するものとする。
(3)支部長等は、点検に先立ち企業等に対し、9月末日現在の官有技術資料管理現況報告書(別記様式第5)を提出させるものとする。
(4)誘導武器課長は、必要に応じその指名する者を点検に立会させることができるものとする。
(5)支部長等は、第1号及び第2号の点検結果を官有技術資料点検結果報告書(別記様式第6)により誘導武器課長を経て本部長に報告するものとする。
12 官有技術資料の取扱いの特例
(1)主管支部長等は、契約相手方が官有技術資料の取扱いについて、本要領と異なる取扱いを行う必要が生じた場合には、当該相手方に対し、具体的取扱い方法等を記載した書面により申請を行わせるものとする。
(2)主管支部長等は、前号の申請書を受理した場合は、その内容を審査の上、誘導武器課長へ送付するものとする。
(3)誘導武器課長は、前号による申請書の送付を受けた場合には、その内容を確認するとともに、必要に応じ、本部長の決裁を得て、関係する幕僚長と、当該取扱いについて協議を行うものとする。
(4)誘導武器課長は、前号に基づき、担当官の承認を受けた場合には、主管支部長等を経由して、契約相手方へ通知するとともに、その写しを関係する支部長等へ送付するものとする。